アーユルヴェーダを学ぶと、必ず出てくる存在——それがギー(Ghee)です。
ギーはバターから水分とたんぱく質を取り除いた純粋な油脂。インドでは何千年も前から「最高のオイル」として食事にも薬にも使われてきました。
「バターから作るオイルが体にいい」と聞くと不思議に感じるかもしれません。でもアーユルヴェーダでは、ギーは消化の火(アグニ)を強め、体の潤いを保ち、心を穏やかにする万能オイルとされています。
ギーとは何か
ギーは、無塩バターを弱火でじっくり加熱し、水分を蒸発させ、乳固形分(カゼイン・乳糖)を分離・除去してできた純粋なバターオイルです。
乳糖とカゼインがほぼ含まれないため、乳製品が苦手な方でも使えることが多いのが特徴です(重度のアレルギーの場合は医師に相談してください)。
| 特徴 | ギー | 通常のバター |
|---|---|---|
| 水分 | ほぼゼロ | 約15% |
| 乳糖・カゼイン | ほぼ含まない | 含む |
| 発煙点 | 約250℃ | 約175℃ |
| 常温保存 | 可能(数ヶ月) | 冷蔵必要 |
| アーユルヴェーダ的分類 | 三ドーシャすべてを整える | カパを増やしやすい |
ギーに期待できる効果
消化力(アグニ)を高める
ギーは消化の火を強めます。食事にギーを少量加えることで、栄養の吸収が良くなるとされています。脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収も助けます。
体の潤いを保つ
関節・肌・髪・消化管の潤いを内側から支えます。特にヴァータが乱れて乾燥しやすい方には強い味方です。
心を穏やかにする
アーユルヴェーダでは、ギーは「サットヴァ(純粋性)」を高める食材。神経系を落ち着かせ、不安やストレスを和らげるとされています。
三ドーシャすべてを整える
ギーは数少ない「トリドーシック」な食材の一つ。ヴァータ・ピッタ・カパすべてのバランスを取ります(ただしカパ体質の方は量を控えめに)。
ギーの使い方
料理に使う(最も簡単)
- 炒め油としてサラダ油の代わりに
- 炊きたてのご飯に小さじ1を混ぜる
- 味噌汁やスープに一滴垂らす
- キチャリやダルの仕上げに
- トーストに塗る
白湯に入れる
朝の白湯に小さじ1/2のギーを溶かすだけ。消化力を穏やかに高めてくれます。
外用として
- 唇の乾燥に少量塗る
- 手足の乾燥に保湿クリーム代わりに
- 足裏に塗って眠ると、心が落ち着く
ギーの作り方
材料は無塩バターだけ。特別な道具も不要です。
- 無塩バター(200g以上)を厚手の鍋に入れ、弱火で加熱する
- 泡が出てきたら混ぜずにそのまま待つ
- パチパチという音が静かになり、透明な金色の液体になったら火を止める(約20〜30分)
- ガーゼやコーヒーフィルターで濾して、底に沈んだ乳固形分を除去する
- 清潔な瓶に入れて保存(常温で数ヶ月保存可能)
ポイント:焦がさないよう終始弱火で。香ばしいナッツのような香りがしたら完成のサインです。
ギーの選び方
- グラスフェッド(牧草飼育牛)のギーがベスト。栄養価が高い
- 「オーガニック」「無塩バター100%使用」の表記を確認
- スーパーのほか、Amazon・iHerb・カルディなどで入手可能
- まずは小さいサイズから試すのがおすすめ
ドーシャ別の使い分け
| ドーシャ | おすすめの使い方 | 量の目安 |
|---|---|---|
| ヴァータ | たっぷりめに。料理にも白湯にも。乾燥対策に外用も | 1日大さじ1〜2 |
| ピッタ | 炎症を鎮めるオイルとして。ココナッツオイルと併用も | 1日大さじ1程度 |
| カパ | 少量を調理に使う程度。摂りすぎると重くなる | 1日小さじ1〜2 |
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よくある質問
Q. ギーはバターアレルギーの人でも使えますか?
ギーは乳糖とカゼインがほぼ除去されているため、軽度の乳製品過敏症の方は使えることが多いです。ただし、重度のアレルギーの方は必ず医師に相談してください。
Q. ギーは太りますか?
ギーは純粋な油脂なのでカロリーはありますが、適量であれば消化を助け、栄養吸収を高める効果が期待できます。1日大さじ1〜2程度が目安です。

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